第133回 母がサ高住を脱走!?東京から遠隔対応した「お寺への逃走劇」と人の縁に救われた話#1194

ある冬の夕方、京都のサ高住(サービス付き高齢者向け住宅)に入居中の母が施設を脱走したという一報が入りました。目撃場所は実家近くの菩提寺。東京にいる僕が直面した、12月の寒空の下での緊急事態。この危機を救ってくれたのは、長年の付き合いがある「人の縁」でした。

12月の夕暮れ、母が施設を「脱走」したという報せ

事件が起きたのは、12月14日の夕方のことでした。当時、僕は東京の自宅にいたのですが、京都の菩提寺から驚きの連絡が入ったのです。

「お母さんが、実家の玄関先にいらっしゃいますよ」

母は現在、サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)に入居しています。どうやら隙を見て施設を抜け出し、電車やバスを乗り継いだのか、かつて暮らした実家まで戻ってしまったようです。しかし、実家の鍵は持っていません。12月の厳しい寒さの中、途方に暮れていた母を見つけてくださったのは、お隣にあるお寺の住職でした。

東京から京都へ、遠隔で下した「最善の判断」

ひとまず住職にお願いし、母をお寺の暖かい場所で保護していただくよう手配しました。しかし、ここからが正念場です。

真っ先に考えたのは、サ高住のスタッフの方に車で迎えに行ってもらうことでした。しかし、施設から実家までは車で20分ほどかかります。数日前に帰省した際、僕自身が肌で感じていた「お寺の冬の冷え込み」が頭をよぎりました。一刻も早く、母を暖かい場所へ戻してあげたい。そして、お寺に長居をさせてしまう申し訳なさもあり、焦燥感が募ります。

そこで僕は、ある「ひらめき」を頼りに電話を手に取りました。

ピンチを救ってくれたのは、幼馴染の「ママ友」でした

実家のすぐ近くには、僕の同級生のご両親が暮らしています。そのお母さんは僕の母とも仲が良く、母が施設に移る際もわざわざ会いに来てくれたり、先日執り行われた父の初七日法要にも参列してくださった、深い縁のある方です。

僕は事情を説明し、「申し訳ないのですが、母をタクシーで施設まで連れて行ってもらえませんか?」と切り出そうとしました。すると、最後まで言い切る前に「すぐ行くよ、私、一緒に行ってあげる」と力強い言葉を返してくれたのです。

その方はお寺ともお付き合いがあるため、引き継ぎも非常にスムーズでした。結果として、施設から迎えが来るのを待つよりもずっと早く、母は無事にサ高住へと戻ることができたのです。

「ここが私の家」と笑う母と、これからの課題

後日談を聞くと、母は施設へ向かうタクシーの中で「えっ、どこに帰るの?ここが私の家やんか」と困惑していたそうです。それでも、お寺では住職と楽しく話し、連れて帰ってくれたママ友とも面白おかしく会話をしていたと聞き、少しだけ苦笑いしてしまいました。

一時はすぐにでも京都へ駆けつける覚悟をしましたが、東京にいながらにして、周囲の方々の厚意によって事なきを得ることができました。

翌週、予定していた帰省の際には、お寺さんへの御礼、協力してくれた同級生のお母さんへの御礼、そして施設側との再発防止策の打ち合わせが、僕の至上命題となったのでした。改めて、人の縁のありがたさが身に染みた一件だったと思いました。

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京都市出身、現在は東京都江東区に住まい、妻と一緒に小学生&保育園の二人の子育て中。両親の介護で京都との二拠点生活です。
「野菜作りを楽しむ」をコンセプトにした家庭菜園や農体験の運営を仕事として10年やってきました。今は独立して様々な情報発信などのお仕事と、不動産の管理などをしています。

Posted by ロスジェネ40代の、あれこれ記録帳