#091 おすすめビジネス本【メルカリ 希代のスタートアップ、野心と焦りと挑戦の5年間】要約的感想
m3-f blogブログです。
今回はビジネス書で、「メルカリ 希代のスタートアップ、野心と焦りと挑戦の5年間」(奥平和行著、日経BPマーケティング)2018年刊の要約的感想です。
・フリマアプリの歴史に興味がある方
・メルカリのことをもっと知りたい方
・おすすめのビジネス書を探している方
新規事業、スタートアップ、市場開拓で「すごいな~」と思う一方で、一ユーザーとしてもちょくちょく利用させてもらっています ( ´艸`)
フリマアプリの市場
この本は、日本経済新聞の編集局、編集委員であられる著者が、フリマアプリの市場を開拓したメルカリを、膨大な取材に基づく記録からスタートアップ期のストーリーをまとめた書籍です。
フリマアプリ市場:スマートフォンを使って個人が物品を売買するアプリの市場
「個人が」。
個人間取引の市場を作ったという点でまずすごいな、と思います。
今回は本の感想を述べながら、僕自身がその期間にどんなIT端末を扱っていたかを思い出しながらまとめてみようと思います。
フリマアプリの市場変遷
2015年 国内アプリ累計ダウンロード 1,700万
2016年 国内アプリ累計ダウンロード 3,300万
2017年 国内アプリ累計ダウンロード 5,500万
という推移をたどっていて、遡れば2012年7月に「フリル」が開始し、メルカリは2013年7月に始まっています。
メルカリが2018年6月19日に「東証マザーズ市場」に新規上場していますから、まさにこの本にある「激動の5年間」によって市場が変わっていったことになりますね。
そして、文化が変わりました。物の購入の際に、
再販を前提にきれいに使ったり、購入時のタグを捨てずにとっておいたり、といった行動が広がってきた。
「どう利用するか」「どう廃棄するか」が重要に
という話もありました。
その通りですね。
パッケージや取説をとっておいたり、包装を捨てるにしても「これは再販の時に使わないから」という視点が必ずあるような気がします。
スマートフォンとパソコン
この「アプリ」という文化。
本を読み進めていって改めて気づけたのですが、これまでのパソコンでいう玄関サイト(ポータル)=まず必ず訪れる から、スマートフォンのコンテンツごとに切られたアプリに、っていうのに移行して、いまや完全に定着しましたよね。
■スマートフォンの個人保有率(日本)
2011年 | 14.6% |
2013年 | 39.1% |
2016年 | 60%近く |
と、この本でも紹介があります。
一方でパソコンの世帯普及率が、2009年に9割だったのに対し、2012年に75%まで落ち込んでいました。
ちなみに僕はこのメルカリが開始した2013年当時は、前年に発売された「iPhone5」を使っていました。
このiphone5が僕のスマホデビュー作。
2011年から25%シェアが上がった中の一人だった、ということになります 笑
ちょうどこのあたりでいうと、2011年6月に、LINEを韓国のインターネット企業の日本法人がサービスを開始しました。
この本を読んで印象的だったところ
5年間の挑戦の記録の本書、事業を進めていくうえ、、というよりも仕事や日常生活にでも取り組むうえで、これは!と思った印象的だった話を何点か。
C2C(個人間)にはチャンスがある
引き合いに、リクルートが得意とするB2B(企業間)取引の話しが出されていましたが、(当時)これからを見据えて、個人間取引の間に立つ、きっかけづくりをするというポジションに基点を置いたのはさすがだなと思いました。
しまむら理論
ファッションメーカーのしまむらは、日本企業としては数少ない世界ランキング上位の常連になった会社。
そこの考え方をヒントにメルカリは「小さな子供を持つ地方に住む主婦が意識せずに使える」というポイントを立てたという話はとても印象に残っています。
CMの効果でステージが変わった
仕事の流れや、事業を見た時に、スケールが全然違いながらも(笑)「ステージが変わった」と思う瞬間はこれまで何度か経験してきました。
それがメルカリの場合2014年5月、14億円超の資金調達を経て放映した「テレビCM」だったところはとてもスリルのある話で引き込まれました。
2014年には僕はiphone6plusに機種変更していました。
画面が大きくなって当時ものすごく使いやすかった。
2017年に起こった
・現金の出品続出
・架空の商品を出品し自分で購入する
・1万円札の折り紙の要領で折って、「オブジェ」と称して出品する
この辺の話しは、スタートアップや新規事業の波に乗ってきたときあるあるのような感じがしますが、印象的だったのは事象ではなくて対処法で、一つ一つ現場・担当の方々が丁寧に対応されていたのが心に残りました。
まとめ~事業化でやっぱり大切なこと
メルカリサービス開始から上場までの5年間のドキュメント的な内容で、臨場感のあるサクセスストーリーでした。
最後に、エピローグに向けた話の中で「やっぱり大事だよなぁ」と思った3つのキーワードを載せて、結びにしたいと思います。
ミッション・バリュー
ある社員合宿で発表された「ミッション=企業が果たすべき使命であり、存在意義」、「バリュー=組織の共通の価値観」の件がありました。
これは自分たちの日々の活動や時間の使い方に立ち返って「そもそも意義なんだっけ」「価値観に合っているか」を確認する良い気づきになりました。
タイミングの重要さ
これは、フリルには先を越されたけれどLINEなどのフリマアプリよりは先んじることができた、という、期を逃さなかったという意味での「タイミング」です。
早くやることで、オペレーションが追い付いていない現状も当初はあっても、とにかく始めて進めること、という重要性がよくわかりました。
起業は最終的には運任せ
「経験から学ぶことにより成功の確率を高めることはできる」という前提での、やるだけのことは全部やって、あとは神のみぞ知るという境地でしょうか。
ただ「やるだけのことは全部やった」と胸を張って言えるところまで行くことが大切ですね。
ちなみに僕のスマホは、2017年にiphone7plusに、3年間使って、2020年にiphone11plusに機種変更しました。