第159回【体験談】父の他界に伴う年金手続きと遺族年金の仕組み。息子の僕が母の代理で学んだこと #1220
2025年12月に父が亡くなり、要介護状態の母に代わって僕が年金事務所での手続きを行いました。共働き世帯だった両親の場合、必要書類や「遺族厚生年金」の計算方法が想像以上に複雑であることを実感。実際に直面して分かった手続きの流れや、支給額の計算ルールについての備忘録をまとめました。

父の他界から始まった、母のための年金手続き
2025年12月に父が亡くなり、母は要介護状態であることから、息子である僕が代理人として年金の諸手続きを行いました。大切な家族を亡くした悲しみの中でも、行政の手続きは待ってくれません。その中でようやく理解できた仕組みやルール、手続きの際の気付きを備忘録として残しておきます。
年金事務所での手続きは、大きく分けて2段階でした。一つは、これまで父が受給していた「老齢年金」を止める手続き。もう一つは、新しく母が「遺族年金」を受け取るための手続きです。母も厚生年金を受給している「共働き世帯」だったため、添付書類や確認事項が非常に多く、事前の準備が重要だと感じました。
年金事務所への相談と準備した必須書類
一般的に厚生年金の死亡届は「10日以内」という期限がありますが、年金事務所に電話で相談したところ、他の手続きとの兼ね合いや書類確認の時間をしっかり確保するため、期日に縛られすぎず予約制で対応していただけることになりました。結果、年明けの1月9日に予約を取り、以下の書類を揃えて伺いました。
【手続きに必要だったもの】
- 父の年金証書(紛失している場合は紛失届で対応可能)
- 母の年金証書(または基礎年金番号がわかるもの)
- 死亡診断書のコピー(または死体検案書)
- 戸籍謄本(死亡事実と夫婦関係がわかるもの)
- 世帯全員の住民票および父の除票
- 母の預金通帳(振込先確認用)
- 母の所得証明書(生計維持の証明として必要)
- 認印(シャチハタ不可)
これらはあくまで一例ですので、実際の予約時に状況を伝えて再確認することをお勧めします。
複雑な「遺族厚生年金」の計算と支給の仕組み
今回、僕が主に行ったのは「年金受給権者死亡届」の提出と「遺族厚生年金の裁定請求」です。また、2025年10月〜12月の3か月分は父への「未支給年金」として、母の口座に振り込まれることになりました。
特に複雑だったのが、共働き世帯における遺族厚生年金の計算です。65歳以上の配偶者が受け取る遺族厚生年金は、以下の2つのパターンのうち、金額が高い方が基準となります。
- パターンA: 夫の老齢厚生年金の4分の3
- パターンB: (夫の厚生年金×1/2)+(妻の厚生年金×1/2)
今回のケースではパターンAが基準となり、そこから母自身の厚生年金分を差し引いた額が「遺族厚生年金」として加算される仕組みでした。自分の年金にプラスして遺族年金が支払われるため、2か月に1回の振込合計額は約34万円ほどになる計算です。
手続きを終えて:父が残してくれた安心
仕組みを理解するまでは少々複雑で戸惑うこともありました。しかし、遺族年金の本来の目的は、家計を支えていた人が亡くなった際の所得喪失を補い、残された家族が経済的に困窮せず自立した生活を送れるようにすることにあります。
母の今後の生活を支える大切な糧となるこの制度に触れ、僕は息子の立場として、父がこれまで懸命に働いて築いてきた歴史や財産を、決して無駄にせず大切に生かしていきたいなと思いました。煩雑な書類の山も、父が家族を想って遺してくれた「安心」の形なのだと感じたのでした。

あわせて読みたい記事
おすすめの書籍

今回のブログ記事前後の関連記事


