#863 mission059 母の肩の骨折と高齢者の通院支援、父の入院と向き合った3月【介護振り返りnote】
2024年3月、入院中の父の対応と並行して、母の肩の亀裂骨折にも向き合っていました。
母は通院治療となり、下京区にあるサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)と、北野天満宮近くの整形外科病院を定期的に往復する生活が始まりました。移動はカーシェアを使い、僕が運転して母を病院へ連れていきます。診察は10日に1回、または2週間に1回のペースで、三角巾で固定された肩の「骨のくっつき具合」の確認と、骨密度を高める注射「テリボン」の投与が続きました。
治療の進行は、母自身の自然治癒力にも左右されます。骨の癒合が進まず、再び離れてしまうと手術が必要になる可能性もありましたが、数回の通院を経て、徐々に快方に向かってきました。

医師からは日常の中でのリハビリとして、
- 三角巾で固定しつつも、1日1〜2回は軽く腕を伸ばす運動を行う
- 指や手首を動かす「グーパー運動」を継続する
といった指示が出ていました。ただ、母は「どこでケガをしたのか思い出せない」「この痛みは昔の古傷だ」と認識してしまっていて、自主的なリハビリはなかなか難しい様子。サ高住の看護師さんやヘルパーさんの手を借りながら、ようやく少しずつ取り組んでいるという状況でした。
目標は、お彼岸に母を連れてお墓参りに行くこと。
3月21日、母方の親戚が眠るお寺へ、母を連れて墓参りに行くことができました。まだ三角巾をつけた状態で、住職さんからも「大丈夫ですか?」と声をかけられながらのお参りでしたが、無事に手を合わせられたことは、ひとつの節目になったように思います。
母の肩は少しずつ回復し、サ高住での生活にも慣れてきた様子です。父が近くにいないことには気づいているものの、時おり思い出したように父のスマホに電話をかけようとします。でも、父のスマホは病室の引き出しにしまわれたまま、電源も切られていて通じません。
そのたびに「おかしいな?」と母は首をかしげますが、それもすぐに忘れてしまい、日常へ戻っていきます。そんな母の様子を見ながら、少しずつ一人での生活に慣れ、落ち着いて過ごしていることに、僕はほっとしていました。
母のもとを訪れると、「お父さんは?」「入院してるよ。もうすぐ戻ってくると思う」といった会話を毎回交わします。そして、「自分で病院行って入院したんかなぁ」「誰も何も言ってくれへんから」と、少し寂しげな言葉も漏らします。
「そろそろ、お見舞いに行こうか」という話にもなり、もう少し母の体調が落ち着いたら、父に会わせてあげたいと僕は思っていました。
そんな中、3月29日の夜。僕のもとに、思いがけない連絡が入るのです。
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