#117「GROW」本当のブランド理念について語ろう 要約的感想・学べた&気づけた10のコト
m3-f blogブログです。
今回の要約的感想は、日本語版が2013年、株式会社阪急コミュニケーションズから出された「本当のブランド理念について語ろう」(ジム・ステンゲル著)です。
・「本当のブランド理念について語ろう」に興味がある方
・ブランド、理念を考えている、模索している方
・事業化、ブランドを考えるビジネス書を探している方に

「本当のブランド理念について語ろう」章構成
この本はP&Gの元グローバルマーケティング責任者であるジム・ステンゲル氏が、2000年代の10年間、消費者の忠誠心(ロイヤルティ)と財務成績の両面で目覚ましい成長を遂げた50のブランドを紹介しつつ、ブランド理念について深く考えていく内容になっていて、章構成は以下です。
はじめに
第1章 偉大なビジネスには偉大な理念がある
第2章 成長するビジネスの条件
第3章 ブランド理念の木
第4章 「ルール1」ブランド理念を発見する
第5章 ディスカバリーの「終わりのないビジネス」
第6章 「ルール2」企業文化を構築する
第7章 パンパースはこうして世界を変えた
第8章 「ルール3」理念を伝達し、共有する
第9章 「ルール4」理念に沿った顧客体験を提供する
第10章 「ルール5」理念に照らしてビジネスと社員を評価する
第11章 ブランド理念を進化させ続ける

学べた&気づけた10のコト
企業人になる意味

「はじめに」の中にありました。なんで働くのだろう、会社員になって仕事するって何のため?って考えたことも以前はありましたが、これを読んでそういうことなんだと改めて理解をしていました。
「理念」の重要性。この本の根幹

この本ではとにかく理念、高次のブランド理念を定めてそれを実践しよう、ということが繰り返し書かれています。
ブランド理念は、人々の生活をよりよいものにすることを目指す全社共有のゴール。
成長と利益を生み出すうえで最終的にものを言うのはブランドだということと、理念ほど強力に人々を一つにして行動の背中を押す要素はほかにない、という考えですね。
「変化」と「現状維持」


これは40年超生きていて本当に感じることですね。
だから変化を起こすようにしよう、というよりも「そういうものなんだ」としっかり踏まえておくことの方が大事に思っています。
自分たちの行動が5つの中に当てはまっているか

人がモノやコトを買ったりするのにもちろん「役に立つから」「安いから」「品質が優れているから」「いい商品だから」というのはあるけれど、どこかに潜む思いの中に、この5つのどれかが引っかかる、逆に言うと提供する側はこの5つのどれかに当てはまる商品やサービスを展開すべき、ということが学べました。
ブランド理念を考えていくうえで日々自問自答すべきポイントとして、次の4つも挙げられていました。
1.わが社の未来にとって最も重要な人々のことをどの程度理解できているか
2.わが社とわがブランドは、どのような価値を実践しているのか
3.わが社とわがブランドは、どのような価値を実践したいのか
4.わが社はどのように、これらの問いに対する答えを実際の活動に反映させているのか
広告やCMで商品をお奨めしない


アップルの最大の宣伝がアップルストアだという話も出てきていました。
これもよくわかる話ででした。
商品を売り込もうとしない、目指すのはあくまでも企業文化を理解してもらうこと、というやつですね。
第4章に出てきた話でした。製品そのものを変えずに売り上げを伸ばすアイデア(コマーシャルイノベーション)の話と同時に。
あと、チェックポイントとして
■ブランドの伝統と、組織のDNAに沿っているか
■人々の生活に好ましい影響を及ぼしているか
■社員と顧客を鼓舞できているか
■多様なイノベーションを継続的に
というのが上がっていて、とても参考になりました。

あるある。陥りがちなこと。

第7章で出てきた話でした。これは身に覚えがあるというか、どうしても陥ってしまいやすいところですね。

僕が昨年働き方を見直すきっかけになったことの要素の一つでもありました。
社員で動いている以上最終的には責任転嫁したら、というのが自分の中でもどこかあって、だから小さなことでもどうやっても自己責任になるように、小さいながらも合同会社を立ち上げて自分ごとにしたかった、というのがありました。
お客様の方がいろんなことを知っている

第8章に書かれていました。
市場で売られている製品やサービスに関して、人々は非常に多くのことを知るようになった。
だからそのメッセージの送る内容というか、どこをポイントに情報発信をするのかというのがとても大切ですね。
アップルがビジネスを大きな成功に導く秘訣

同じくこれも第8章から、アップルを事例に書かれていたコメントです。
ビジネスモデルの成否がスタッフの情熱と誠意、社員の退職率を低く抑えることも大事にはなってきますが、雇用される側、従業員にとっては、
●自分に敬意を払って、利益だけではない高次の目的やビジョンがある会社
●自分が本当の意味で帰属できて、偉大なものの一員になっていると感じられる会社
かどうかが重要だと説かれていました。
これからは自分たちがメディアになる時代


昔、前職の広報担当だった人に「これからは自分たちがメディアになる時代」と言われたことがとても印象に残っています(当時はまだ、紙面上の新聞やテレビにニュースで取り上げられたら「すごい」と言われた時代)
モノやコトを売って終わりじゃない

こちらは第9章から。僕も商品・モノというより体験を売るサービスの分野での仕事が多いので肝に銘じます。
そして逆に顧客や消費者が許せない行為として、
企業側が、好意的な反応を当たり前のことと考え、人々の生活をよりよいものにするための努力をやめてしまうこと
というのもありました。これも肝に、銘じましょう。
おわりに
この本のタイトルの和訳そのままだと「成長!世界の偉大な企業群において、いかにして理念が力強い成長と利益を生むか」ということになるのだそう。
最後に、ジム・ステンゲルがあげた50のブランドの独自にまとめた理念で、僕も良くお世話になってる企業群のものがありましたので、5つ、並べておきます。
●アマゾンドットコム 「選択と探索、発見の自由」
●コカ・コーラ 「幸せな時間をつくり出す」
●グーグル 「あらゆる好奇心を瞬時に満たす」
●楽天市場 「企業と消費者のパートナー関係を花開かせる」
●スターバックス 「自己発見と創造を促すために、人と人とのつながりを生み出す」
ビジネスと人間の普遍的な性質に土台を置くビジネスの枠組み。高次のブランド理念。
なるほど、奥が深いです。とてもためになった一冊でした。