父の最晩年を支えた「御用達リスト」サ高住での生活を支えた日用品と嗜好品の記憶#1216
2024年2月、両親がサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)へ入居してから、2025年12月に父が旅立つまでの約2年間。一人息子の僕が父のために揃え続けた、こだわりの「御用達品」を振り返ります。それは単なる物資の供給ではなく、父と僕との大切なコミュニケーションの形でした。
父が愛したサ高住での暮らしと「御用達」の品々
2024年2月、両親は住み慣れた家を離れ、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)での生活をスタートさせました。2025年12月に父が亡くなるまでの約2年間、一人息子である僕にとって、父の身の回りのものを整える時間は、大変ながらもかけがえのない思い出となりました。
サ高住は食事や介護のサポートは充実していますが、日用品や嗜好品は自分たちで用意する必要があります。特にメーカーや品質に強いこだわりを持っていた父のために、僕が東京から送ったり、現地へ持参したりした「父の御用達リスト」をまとめました。

生活の質を支えたこだわりの日用品
父にとって、日常の小さな使い心地は非常に重要でした。特に排泄面に不安を抱えていた時期は、トイレットペーパーの「柔らかさ」にこだわり、エリエールとスコッティの2種類を常に常備させていました。
そのほか、清潔を保つためのアイテムは欠かせませんでした。
- 衛生用品: スコッティのアルコールタイプ(ウェットティッシュ)、介護用手袋、シッカロール
- 掃除用具: クイックルワイパー、トイレマジックリン、バスマジックリン
- 衣類・備品: 洗濯洗剤(トップの粉末)、紙おむつ(L-LLサイズ)、交換用電池、カレンダー
意外と苦労したのが「孫の手」です。ようやく東急ハンズで見つけ出したときは、小さな達成感を感じたものでした。
父の笑顔を引き出した嗜好品と好物
食べること、飲むことが大好きだった父にとって、東京から届く荷物は生活の彩りだったようです。
特にオロナミンCは、終末期の最後の最後まで愛飲していた、父にとっての「元気の源」でした。また、ノンアルコールビールやコカ・コーラ、そしてたまに奮発してスーパーで調達する「ウナギ弁当」も父の大好物でした。
入れ歯がしっかりと機能していた時期には、以下のようなお菓子もよく送っていました。
- むき甘栗(大好物でした)
- 味付けのり(「バリバリ職人」がお気に入り)
- のど飴(龍角散や春日井の黒飴)
これらをセットにして宅急便で送ることは、僕にとって父へのエールでもありました。
荷物に込めた「無言の対話」
遠く離れて暮らす中で、父とのコミュニケーションは面会だけではありませんでした。荷物が届くたびに、父は電話をくれました。
「届いた、ありがとう」
その言葉の端々には、体調への不安や生活の愚痴も混ざっていましたが、それも含めて父の本音を聞ける大切な時間だったのです。
物を選ぶ時間は、父が今何を必要としているか、何を楽しみにしているかを考える時間でもありました。届いた品物を通じて、僕たちは確かに繋がっていたのだと思います。こうした「無言のやり取り」の積み重ねがあったからこそ、最晩年の2年間は僕にとっても後悔のない、温かな記憶になったのでした。

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