【由岐神社】鞍馬の山に抱かれた「火祭」の聖地。巨大な杉と珍しい拝殿に圧倒される旅#1127
京都・鞍馬の深い緑に囲まれた「由岐神社」。鞍馬寺の守護神として鎮座し、豊臣秀頼ゆかりの珍しい拝殿や、天を突く巨大な御神木など、見どころが満載です。毎年秋には日本を代表する奇祭「鞍馬の火祭」の舞台としても知られるこの場所。今回は、京都検定の勉強にも役立つ歴史や建築の魅力を、初心者の方にもわかりやすく整理してご紹介します。
この記事内容から抜粋した練習問題5問☆
- 由岐神社が「鞍馬寺の鎮守社」として、現在の地(鞍馬山)に遷されたのは平安時代の何年とされていますか?
- 慶長12年(1607年)に、現在の重要文化財である拝殿を再建した人物は誰ですか?
- 中央に通路が通り、左右に分かれている由岐神社独特の拝殿形式を何と呼びますか?
- 境内にそびえ立つ、樹齢約800年、高さ約40メートルの御神木は何と呼ばれていますか?
- 毎年10月22日に行われる、京都三大奇祭の一つにも数えられる由岐神社の例祭は何ですか?
☆回答は記事の最後にあります。
京都の奥座敷、鞍馬。多くの参拝者が鞍馬寺を目指して山を登りますが、その参道の途中に、ひときわ力強いエネルギーを放つ神社があるのをご存知でしょうか。
それが、鞍馬寺の鎮守社として古くから信仰を集める**「由岐神社(ゆきじんじゃ)」**です。今回は、歴史ファンも写真好きも見逃せない、由岐神社の魅力を整理してご紹介します。
目次
1. 鞍馬寺の守護神としての歩み
由岐神社は、平安時代中期の天慶3年(940年)に、世の中の不安を鎮めるために御所に祀られていた神様をこの地に遷したのが始まりとされています。
- 鞍馬寺の鎮守社: 鞍馬山の守り神として、古くからお寺と一体となって信仰されてきました。
- 別名「靫明神(ゆきみょうじん)」: かつて朝廷の守護にあたった「靫負(ゆきえ)」の役人が門を守ったことに由来すると言われています。
2. 圧巻!日本屈指の珍しい「荷拝殿(にないはいでん)」
鳥居をくぐってまず目を奪われるのが、中央に通路が通っている珍しい構造の拝殿です。
- 重要文化財: 慶長12年(1607年)に豊臣秀頼によって再建された貴重な建築物です。
- 割拝殿(わりはいでん): 建物の中央が通り抜けられるようになっており、山の斜面を活かした「懸造(かけづくり)」という技法で建てられています。清水寺の舞台のような迫力を間近で感じられます。
3. 天を突く御神木「大杉社」のパワー
境内に入ると、思わず首が痛くなるほど見上げ続けてしまうのが、御神木の**「願掛け杉」**です。
- 樹齢約800年: 高さ約40メートルに及ぶ巨木は、まさに圧巻の一言。
- 一心に願えば叶う: この大杉に向かってお祈りすると、願い事が叶うと古くから言い伝えられています。杉のパワーに包まれる感覚は、ここならではの体験です。
4. 京都三大奇祭のひとつ「鞍馬の火祭」
由岐神社といえば、毎年10月22日に行われる**「鞍馬の火祭」**の本拠地として有名です。
- 祭りの由来: 神様が鞍馬に遷座される際、道を照らすために多くの松明が焚かれたという故事に基づいています。
- 夜空を焦がす炎: 「サイレイ、サイリョウ」のかけ声とともに、巨大な松明を持った男たちが練り歩く姿は、一度は見たい勇壮な光景です。
【ミニ知識】京都検定への備忘録
- 場所: 左京区鞍馬本町
- 祭神: 大己貴命(おおなむちのみこと)・少彦名命(すくなひこなのみこと)
- キーワード: 豊臣秀頼、荷拝殿(重要文化財)、10月22日(鞍馬の火祭)
最後に
鞍馬寺の本殿金堂へ向かう途中に位置する由岐神社。急ぎ足で通り過ぎるにはあまりにもったいない、歴史と自然のパワーが詰まった場所です。
次の京都歩きでは、ぜひ足を止めて、この歴史ある空間をじっくりと味わってみてください。
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前述の練習問題の解答☆
- 天慶3年(940年) (※朱雀天皇の命により、御所から遷されました)
- 豊臣秀頼 (※父・秀吉の遺志を継ぎ、多くの社寺を復興した人物です)
- 割拝殿(わりはいでん) (※荷拝殿とも呼ばれます。山の斜面に建てるための懸造が特徴です)
- 大杉社(願掛け杉) (※一心に願えば願いが叶うと伝わる巨木です)
- 鞍馬の火祭 (※遷座の際の松明の列を再現した勇猛な祭りです)