🚂【京都の鉄道遺産】歴史が息づく京都の「駅」物語:旅の始まりと古都の変遷#1051
京都を旅するなら知っておきたい、JR京都の駅に隠された歴史の物語。日本最古の鉄道施設「ランプ小屋」が残る稲荷駅、世界遺産を模した美しい宇治駅舎など、それぞれの駅が歩んできた道のりをご紹介します。京都検定対策にも役立つ、古都の交通史と魅力的なエピソードを深掘りしましょう。
この記事内容から抜粋した練習問題5問☆
- 明治13年(1880年)に開業した京都―大津間(現在の浜大津)の初期の東海道本線のルート上で、京都駅の次に位置していた駅の名称を答えなさい。
- 稲荷駅に残る、信号灯や照明灯の収納施設として作られた現存する日本最古の鉄道関連施設の通称を答えなさい。
- 大正10年(1921年)に東海道本線の路線が変更された結果、稲荷駅は何線の駅となりましたか。
- 平成12年(2000年)に改修された際、駅舎に平等院鳳凰堂を模したデザインが採用された駅の名称を答えなさい。
- 昭和32年(1957年)に開業した際、先に開業していた私鉄の京阪電鉄と共同使用駅となった駅の名称を答えなさい。
☆回答は記事の最後にあります。
この記事では、京都の主要な駅の中から、特に歴史的な背景を持つ駅をピックアップし、その成り立ちや興味深いエピソードをご紹介します。
目次
🛤️ 稲荷駅:日本最古の鉄道施設が残る歴史の起点
稲荷駅は、日本の鉄道史において非常に重要な役割を果たしました。
- 初期の開通とルート
- 明治13年(1880年)に開業した**京都―大津間(現在の浜大津)**の初期ルート上にありました。
- 京都駅を出てまっすぐ南下した先に稲荷駅があり、そこから現在の名神高速道路のルートに近い山科~大谷~旧逢坂山トンネル~大津へと向かっていました。
- 路線の変更と奈良線へ
- 大正10年(1921年)に京都―大津間の路線が変更されたため、稲荷駅は東海道本線から奈良線の駅となりました。
- 最古の鉄道遺産「ランプ小屋」
- 駅の建設工事は明治11年(1878年)に始まりました。
- 駅の本屋(ほんおく)とともに作られた通称**「ランプ小屋」**は、信号灯や照明灯の燃料や消耗品を収納する施設として建てられました。
- これは現存する日本最古の鉄道関連施設とされています。
⛩️ 宇治駅:世界遺産をモチーフにした雅な駅舎
世界遺産・平等院への玄関口である宇治駅は、比較的新しい施設を持ちながらも、地域の歴史を大切にするデザインが特徴です。
- 開業と特徴的な駅舎
- 明治29年(1896年)に開業しました。
- 平成12年(2000年)に改修された現在の駅舎は、平等院鳳凰堂を模した優雅なデザインが採用されています。
- 歴史の継承
- 前述した稲荷駅の**「ランプ小屋」は、実は宇治駅が管理**しており、歴史的な遺産の保全を担っています。
🦌 東福寺駅:私鉄との共存から生まれた駅
東福寺駅は、私鉄と国鉄(現JR)が協力して利便性を高めた、都市交通の歴史を物語る駅です。
- 共同使用駅としての誕生
- 昭和32年(1957年)に開業しました。
- 先に開業していた私鉄の京阪電鉄と共同で使用する駅として建設されました。
- 時代とともに進化
- 開業当初は、駅舎面積に余裕のない窮屈な作りでしたが、利便性向上のため、平成15年に大規模な改良工事が行われました。
🪨 六地蔵駅:比較的新しい利便性の高いターミナル
六地蔵駅は、現代の交通網の整備に伴い誕生した駅で、京阪沿線とJR線を結ぶ重要な拠点です。
- 比較的新しい開業
- 平成4年(1992年)に開業した、今回紹介する中では最も新しい駅です。
- 交通の結節点
- 京阪宇治線の六地蔵駅が近隣にあるため、乗り換えの利便性が高く、広域からのアクセスに貢献しています。
🌟 まとめ:駅舎に刻まれた古都の歴史
京都の駅の歴史をたどると、明治の近代化の波、路線の付け替え、そして私鉄との連携など、古都が歩んだ時代の変遷が垣間見えます。旅の際には、これらの駅舎のデザインや歴史的な背景にも思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

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前述の練習問題の解答☆
- 稲荷駅
- ランプ小屋
- 奈良線
- 宇治駅
- 東福寺駅


