✒️ 京都検定対策!書道史で覚えるべき京都ゆかりの人物たち#1009
京都検定合格を目指す上で避けて通れないのが、華やかな王朝文化を支えた「書道」の歴史です。本記事では、平安時代から江戸時代にわたり、京都の書道界で活躍した重要人物たちを「三筆」「三跡」「三聖」などのグループごとに徹底整理。受験対策に必須の重要人物とその功績を、時代を追ってわかりやすく解説します。
この記事内容から抜粋した練習問題5問☆
- 江戸時代初期に、公家の近衛信伊、マルチアーティストの本阿弥光悦、石清水八幡宮の社僧である松花堂昭乗の三人が並び称された呼称は何ですか。
- 平安時代中期に、中国の書風(唐様)から脱却し、日本独自の書風が確立しましたが、この書風を何と呼びますか。
- 空海、嵯峨天皇、橘逸勢の三人の能書家をまとめて呼ぶ、平安時代の代表的な呼称は何ですか。
- 空海と小野道風とともに、書道の神様として時代を超えて崇敬される「三聖」の一人は誰ですか。
- 小野道風、藤原佐理、藤原行成の三人をまとめて呼ぶ、平安時代中期に和様の書を完成させた能書家の呼称は何ですか。
☆回答は記事の最後にあります。
京都の歴史を深く学ぶ上で欠かせないのが、文化や芸術の発展です。特に**「書道」**は、都として栄えた京都で多くの能書家を輩出し、独自の発展を遂げてきました。
京都検定の受験対策として、書道史の中で特に重要な役割を果たした人物たちを、時代を追って整理してご紹介します。
目次
1. 平安時代:和様の書を確立した能書家たち
平安時代は、中国の書風(唐様)から脱却し、**「和様(わよう)」**という日本独自の美意識に基づく書風が確立した時代です。
🔹 平安時代の三筆
唐風の書を代表する3人の能書家です。彼らの活躍が、後の和様発展の基礎を築きました。
- 空海(くうかい)
- 嵯峨天皇(さがてんのう)
- 橘逸勢(たちばなのはやなり)
🔹 平安時代中期の書の三跡(さんせき)・三賢(さんけん)
国風文化が興る中で、和様の書を完成させた3人の能書家です。
- 小野道風(おののみちかぜ):三跡の筆頭。流麗な和様を確立し「野跡(やせき)」と呼ばれる。
- 藤原佐理(ふじわらのすけまさ):「佐跡(させき)」と呼ばれる。
- 藤原行成(ふじわらのゆきなり):整った書風で「権跡(ごんせき)」と呼ばれる。
2. 書道の神様として崇敬される「三聖」
時代を超えて、書道の聖人として並び称される3人です。
- 空海(くうかい):平安時代の三筆の一人。
- 菅原道真(すがわらのみちざね):学問の神様としても有名ですが、能書家としても優れていました。
- 小野道風(おののみちかぜ):書の三跡の一人。
3. 江戸時代:芸術性豊かな「寛永の三筆」
江戸時代初期、寛永(かんえい)年間を中心に、茶道や工芸とも結びついた、個性豊かで革新的な書風を確立した3人です。
- 近衛信伊(このえ のぶただ):公家。書風は「近衛流」と呼ばれる。
- 本阿弥光悦(ほんあみ こうえつ):書家であると同時に、陶芸や漆芸など様々な分野で活躍したマルチアーティスト。
- 松花堂昭乗(しょうかどう しょうじょう):石清水八幡宮の社僧(神社の僧)。草庵風の書「松花堂流」を生み出した。
🌟 まとめ
書道史におけるこれらの人物たちは、それぞれが京都の文化発展に大きな足跡を残しています。
特に空海と小野道風は、複数のカテゴリで名前が挙がる最重要人物です。彼らの時代背景や確立した書風(唐様・和様)を関連付けて覚えることが、京都検定合格への近道となるでしょう!
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前述の練習問題の解答☆
- 寛永の三筆(かんえいのさんぴつ)
- 和様(わよう)
- 平安時代の三筆
- 菅原道真(すがわらのみちざね)
- 書の三跡(さんせき)または三賢(さんけん)