🛕 青蓮院(しょうれんいん)#991
京都検定合格を目指す人必見!天台宗の門跡寺院「青蓮院」について、歴史から国宝、境内にある天然記念物までを徹底解説。最澄が開いた起源や、鳥羽法皇の皇子との関わり、そして「青不動」の詳しい情報など、得点に直結する重要ポイントをまとめています。
この記事内容から抜粋した練習問題5問☆
- 青蓮院の起源となった、最澄が比叡山東塔に開いた坊の名前を答えなさい。
- 青蓮院が現在の場所に移ったとされる時代はいつか答えなさい。
- 青蓮院の国宝である「青不動」は、正式には何という名前の仏の画像か答えなさい。
- 青蓮院の門前にある、国の天然記念物に指定されている樹木の名前を答えなさい。
- 青蓮院の庭園にあるカエデやハギは、西行法師から誰に贈られたと伝えられているか答えなさい。
☆回答は記事の最後にあります。
青蓮院は、京都検定でも頻出の天台宗の門跡寺院です。その歴史と境内にある貴重な文化財についてまとめます。
1. 青蓮院の起源と歴史
青蓮院の始まりは、**最澄(さいちょう)**が比叡山東塔に開いた「青蓮坊」とされています。
- 起源: 最澄が比叡山東塔に開創した「青蓮坊」。
- 発展:
- **天養元年(1144年)に、天台座主(てんだいざす)の行玄(ぎょうげん)**が住んだことで、三条白川坊となりました。
- その後、**鳥羽法皇(とばほうおう)の第七皇子である覚快(かくかい)**が入寺し、行玄の比叡山上の住坊の名をとって「青蓮院」と改められました。
- 門跡寺院: 皇族や摂関家の子弟が住職を務める門跡寺院の一つです。
- 現在地への移転: 現在の場所に移ったのは鎌倉時代末期とされています。
2. 本尊と国宝「青不動」
青蓮院は、特に国宝の**「青不動」**で知られています。
- 本尊:熾盛光如来(しじょうこうにょらい)
- 国宝「青不動」
- 通称: 「青不動」と呼ばれる不動明王童子の画像(絵画)が国宝です。
- 身体の描写: 不動明王の身体は群青(ぐんじょう)の地色に**緑青(ろくしょう)**で隈(くま)を描き、輪郭を線描で画しています。
- 持物(じもつ):
- 右手に:智剣(ちけん)
- 左手に:羂索(けんさく)
- 炎: 不動の背後に燃え上がっている炎は「迦楼羅(かるら)炎」と呼ばれ、「魔物と穢れのすべてを焼き尽くす力がある」とされます。
3. 境内の名所と天然記念物
境内には、自然や庭園に関する名所があります。
- 天然記念物・クスノキ(楠)
- 本数と規模: 青蓮院の門前には5本あり、最も高いものは26m、幹回りは5.9mにもなる国の天然記念物です。
- 名前の由来: 「倭訓栞(わくんのしおり)」にクスノキの名の由来が記されています。
- 庭園の植物
- 境内の庭園には、立田山(たつたやま)のカエデや宮城野(みやぎの)のハギが植えられています。
- これらは、**西行法師(さいぎょうほうし)から慈円僧正(じえんそうじょう)**に贈られたと伝えられています。
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前述の練習問題の解答☆
- 青蓮坊(しょうれんぼう)
- 鎌倉時代末期(かまくらじだいまっき)
- 不動明王童子(ふどうみょうおうどうじ)
- クスノキ(楠)
- 慈円僧正(じえんそうじょう)