📝 京都の寺院(さ行:さから始まるお寺)#990
京都検定の受験対策として、さ行(さから始まる)の重要寺院の情報を整理しました。苔寺で知られる西芳寺や、大原の三千院、平清盛が関わった三十三間堂など、歴史のポイントを網羅。これから検定を目指す方のためのメモとしてもご活用ください。
この記事内容から抜粋した練習問題10問☆
- 西京区松尾にあり、庭園が史跡・特別名勝に指定されている、通称「苔寺」と呼ばれる臨済宗の単立寺院の正式名称は何ですか。
- 西芳寺の起源について、奈良時代の僧の行基が聖武天皇の勅願で創建したとされる畿内の49院の一つで、その前身とされる寺の旧称は何ですか。
- 『類聚国史』によると、延暦16年(797年)に西寺造営の次官に任命された人物は誰ですか。
- 六勝寺の一つとして、鳥羽天皇の御願寺として創建された寺院は何ですか。
- 三千院の起源は、最澄が比叡山東塔南谷の梨の大木の下に構えた何という名の坊ですか。
- 円融房、梨本坊、円徳院、梶井門跡などの名があった三千院が、現在の「三千院」という名称になったのは何年(元号と西暦)ですか。
- 三千院の里坊となった円徳院は、白河天皇の中宮であった誰の菩提所とされましたか。
- 堀河天皇の皇子で、大治5年(1130年)に入寺し、三千院を門跡寺院とした人物は誰ですか。
- 一般に三十三間堂と呼ばれる寺院の正式名称は何ですか。
- 三十三間堂(蓮華王院)を後白河法皇に寄進した人物は誰ですか。
☆回答は記事の最後にあります。
京都検定受験対策や、これから目指す方への備忘録として、「さ行」から始まる京都の主要な寺院をまとめました。
西芳寺(さいほうじ)
- 所在地: 西京区松尾
- 通称:苔寺 (こけでら)
- 宗派: 臨済宗の単立寺院
- 本尊:阿弥陀如来
- 起源・伝承:
- 聖徳太子の別荘が始まりという伝承があります。
- 夢窓国師(むそうこくし)の年譜では、奈良時代の僧・行基が聖武天皇の勅願で創建した畿内の49院の一つ「西方寺」が起源ともされます。
- 特記事項: 庭園が史跡・特別名勝に指定されています。
西寺(さいじ)
- 概要: 平安京の羅城門を挟んで東寺と対をなす官寺(国立寺院)。現在、跡地にはほとんど何も残っていません。
- 特記事項:
- 延暦16年(797年)に、笠江人(かさえと)という人物が、西寺造営の次官に任命されたことが、『類聚国史(るいじゅうこくし)』に記されています。
最勝寺(さいしょうじ)
- 概要: 京都に建てられた六勝寺(ろくしょうじ)の一つです。
- 起源:鳥羽天皇の御願寺(ごがんじ)として創建されました。
三千院(さんぜんいん)
- 起源:最澄(伝教大師)が、比叡山東塔南谷の梨(なし)の大木の下に円融房(えんゆうぼう)を構えたのが始まりとされます。
- 寺号の変遷:
- 起源の円融房のほか、梨本坊(なしもとぼう)・円徳院(えんとくいん)、梶井門跡(かじいもんぜき)の名がありました。
- 「三千院」となったのは、**明治4年(1871年)**です。
- 主要な歴史:
- 白河天皇の中宮賢子(ちゅうぐうけんし)の菩提所であった円徳院が、坂本(滋賀県大津市)の梶井に建てられ里坊(さとぼう)となりました。
- 円融房が本坊(中心の建物)となりました。
- 堀河天皇の皇子の最雲法親王(さいうんほっしんのう)が、大治5年(1130年)に入寺し、皇族が住持を務める門跡寺院(もんぜきじいん)となりました。
三十三間堂(さんじゅうさんげんどう)
- 正式名称:蓮華王院(れんげおういん)
- 起源:平清盛が後白河法皇(ごしらかわほうおう)に寄進した寺院です。


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前述の練習問題の解答☆
- 西芳寺(さいほうじ)
- 西方寺(さいほうじ)
- 笠江人(かさえと)
- 最勝寺(さいしょうじ)
- 円融房(えんゆうぼう)
- 明治4年(1871年)
- 賢子(けんし)
- 最雲法親王(さいうんほっしんのう)
- 蓮華王院(れんげおういん)
- 平清盛(たいらのきよもり)


