🍽️ 京都の代表的な4種類の伝統料理#950
京都検定合格を目指すなら必修!日本の食文化の歴史を学ぶ上で欠かせない「懐石料理」「大饗料理」「普茶料理」「本膳料理」の4つの伝統料理について、起源や特徴、相互の違いを分かりやすく解説します。受験のための備忘録として、また京都の食文化を深く知りたい方のための決定版メモです。
この記事内容から抜粋した練習問題5問☆
- 茶事において、濃茶の前に出される軽い食事を指し、禅僧が空腹を和らげるために懐に入れた温かい石に由来する料理は何ですか。
- 室町時代に武家の礼法とともに確立し、一の膳・二の膳・三の膳と膳の数で形式が定まる、日本料理の正式な形式は何ですか。
- 平安時代に宮中や大臣家で行われた饗宴で供された、儀礼的な側面が強い料理は何ですか。
- 中国から隠元隆琦によって伝えられ、黄檗宗の寺院で法会の後に提供される、中国式の精進料理は何ですか。
- 大皿に盛られ、卓に向かい合って座り、各自が取り分けて食べる卓袱(しっぽく)料理の形式をとることで知られる精進料理は何ですか。
☆回答は記事の最後にあります。
京都検定合格を目指す方のための備忘録として、日本の食文化において重要な位置を占める**「懐石料理」「大饗料理」「普茶料理」「本膳料理」**の4つについて解説します。
目次
🍵 懐石料理(かいせきりょうり)
茶道とともに発展し、茶事において振る舞われる料理です。
- 定義と目的: 正式な茶事において、濃茶(こいちゃ)が出される前に提供される軽い食事です。
- 名前の由来:「軽いこと=懐石」。元々は、禅の修行僧が空腹感を和らげるために懐に入れた温かい石(温石:おんじゃく)に由来し、「空腹をしのぐ程度の軽い食事」を意味します。
- 特徴: 日本の茶道において特に発達した料理形式です。
👑 大饗料理(たいきょうりょうり / おおあえりょうり)
平安時代の宮廷料理で、儀式や饗宴で供されました。
- 成立時期:平安時代
- 特徴:宮中や大臣家などで行われた**饗宴(きょうえん)**で供された料理です。豪華で儀礼的な側面が強いのが特徴です。
🥢 普茶料理(ふちゃりょうり)
中国から伝来した精進料理の一種で、大皿形式が特徴です。
- 起源:黄檗宗(おうばくしゅう)
- 黄檗宗において、法会(ほうえ)の後に大衆に茶を供することを「普茶」といい、その後に提供する料理が普茶料理です。
- 伝来: 中国から来日した**隠元隆琦(いんげんりゅうき)**によって伝えられました。
- 料理の特徴:中国式の精進料理。肉や魚を使わず、植物油やくず粉を多用します。
- 形式:大皿に盛って、卓(テーブル)に向かい合って座り、各人が取り分けて食べるという、卓袱(しっぽく)料理の形式をとります。
- 主な場所: **黄檗山萬福寺(まんぷくじ)**に伝えられ、門前には普茶料理を出す店もあります。
🏯 本膳料理(ほんぜんりょうり)
武家の礼法とともに確立した、日本料理の正式な形式です。
- 成立時期:室町時代
- 特徴:武家の礼法とともに確立された、儀式的な料理形式です。
- 形式: 膳(ぜん=一人分の台)の数によって格付けされます。
- **本膳(一の膳)**を中心に、二の膳、三の膳と続くのが基本です。
- さらに与(よ)の膳、五の膳と続く形式もあります。
これらの料理は、それぞれの時代や文化、思想と密接に結びついており、京都の歴史を学ぶ上で欠かせない要素です。しっかりと整理して、本番に臨んでください!
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前述の練習問題の解答☆
- 懐石料理(かいせきりょうり)
- 本膳料理(ほんぜんりょうり)
- 大饗料理(たいきょうりょうり / おおあえりょうり)
- 普茶料理(ふちゃりょうり)
- 普茶料理(ふちゃりょうり)