【京都検定対策】「夏越の祓い」と京菓子「水無月」を知る!#944
京都検定合格を目指す人必見! 6月30日に行われる「夏越の祓い」と京菓子「水無月」は、京都の歴史と文化を学ぶ上で欠かせない重要テーマです。この記事では、神事の由来や「水無月」の三角形と小豆に込められた意味を、京都検定の出題ポイントとして簡潔にまとめて解説します。
この記事内容から抜粋した練習問題5問☆
- 夏越の祓いが、1年のちょうど折り返しである6月30日に行う目的は、この半年間に身に付いた何を祓い清めることですか。
- 夏越の祓いの神事で、境内に設けられた茅(ちがや)で作られた大きな輪をくぐり抜ける行事を何と呼びますか。
- 京菓子「水無月」の形状を氷に例える際の、その由来となった宮中のしきたりで、旧暦6月1日に冬の間に氷を保存していた場所を何と呼びますか。
- 「水無月」を食べる際に唱えられる、「水無月の夏越の祓いする人は、千歳の命を延ぶというなり」という和歌が収録されている勅撰和歌集の名称は何ですか。
- 京菓子「水無月」の三角形のういろうの上に載せられた小豆の餡は、どのような意味合いが込められているとされていますか。
☆回答は記事の最後にあります。
京都の年中行事と食文化を代表する、6月末の重要コンテンツ「夏越の祓い」と「水無月」についてまとめておきましょう。
1. 夏越の祓い(なごしのはらい)
| 別称 | 水無月の祓い |
| 目的 | 1月から6月までの半年間に身に付いた罪と穢れ(けがれ)を祓う神事。残り半年の無病息災を祈願する。 |
| 実施日 | 多くの神社で6月の晦日(みそか)、つまり6月30日に行われる。 |
| 主な神事 | 茅の輪(ちのわ)くぐり:境内に設けられた茅(ちがや)で作られた大きな輪をくぐり抜けることで、心身を清める。神社によっては「人形(ひとがた)」に穢れを移して流す「人形流し」も行われる。 |
| 和歌 | 「水無月の 夏越の祓い する人は 千歳(ちとせ)の命 延ぶというなり」という歌を唱えながら茅の輪をくぐる風習もある。 |
2. 京菓子「水無月」(みなづき)
「夏越の祓い」に合わせて、6月30日に食される京都を代表する和菓子です。
| 名称の由来 | **旧暦6月(水無月)**の別称「氷の朔日(さくじつ)」のしきたりに由来。 |
| 水無月の意味 | 「ミ」は「水」、「ナ」は連体助詞で「水の月」、または田に水をたたえる月。 |
| 原型となったしきたり | 陰暦6月1日(氷の朔日/氷の節句)に、宮中で冬の間に氷室(ひむろ)で保存した氷を口に入れ、夏痩せしないように暑気払いをするしきたりがあった。 |
| 「水無月」の誕生 | 氷が貴重で庶民には手に入らなかったため、氷に似せて作られた菓子が「水無月」となり、宮中のしきたりが民間に広がる形で定着した。 |
| 形状と意味 | 外郎(ういろう)生地を三角形に切った薄型の菓子。 |
| – 三角形:氷の破片をかたどった形であり、暑気払いを表す。 | |
| – 上に載せた小豆:小豆の赤色には**邪気祓い(悪魔祓い)**の力があるとされ、無病息災の願いが込められている。 |
【要点まとめ】
- 行事名: 夏越の祓い(水無月の祓い)
- 日時: 6月30日(半年の節目)
- 目的: 半年の罪穢れを祓い、残り半年の無病息災を願う。
- 主な行:茅の輪くぐり
- 食文化:水無月(ういろう+小豆の三角形の菓子)
- 水無月の意味: 三角は氷(暑気払い)、小豆は邪気祓い。

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前述の練習問題の解答☆
- 罪と穢れ(けがれ)
- 茅の輪くぐり(ちのわくぐり)
- 氷室(ひむろ)
- 拾遺和歌集(しゅういわかしゅう)
- 邪気祓い(悪魔祓い)


