祇園祭の主要な山鉾の情報(京都検定受験対策メモ)#934

京都三大祭の一つ、祇園祭。その華麗な山鉾巡行を彩る主要な山や鉾の情報を、京都検定受験対策の備忘録としてまとめました。それぞれの山鉾の由来や特徴、御神体、重要な懸装品について、効率よく学べるよう整理しています。これから検定を目指す方も、ぜひご活用ください。
祇園祭の山鉾の中でも、特に重要で特徴的なものをまとめました。

舁山(かきやま)の情報

人力で担いで巡行する「山(やま)」の中で、特に由来や特徴のあるもの。

芦刈山(あしかりやま)

  • 場所:綾小路西洞院、芦刈山町
  • 特徴
    • 謡曲「芦刈」にちなみ、妻と離別した難波の浦の老人の姿を御神体とする。
    • 御神体の人形の頭は、仏師運慶の七代の末裔・康運の作品。

橋弁慶山(はしべんけいやま)

  • 場所:蛸薬師通烏丸、橋弁慶町
  • 特徴
    • 謡曲「橋弁慶」にちなむ。
    • 五条の橋の上で、弁慶(大長刀を構える)と牛若丸(欄干の擬宝珠の上に足駄金具一本で立つ)の人形を飾る。
    • 弁慶と牛若丸の人形には、大仏師「康運」の銘がある。
    • **「くじ取らず」**の山鉾の一つ(他は長刀鉾、函谷鉾、放下鉾)。

鯉山(こいやま)

  • 場所:室町通六角下る、鯉山町
  • 特徴
    • 山の造りの上に巨大な鯉が跳ねる姿を飾る。

太子山(たいしやま)

  • 場所:油小路仏光寺、太子山町
  • 特徴
    • 聖徳太子が四天王寺建立の材木を探す故事にちなむ。
    • 少年の聖徳太子の人形を飾り、右手に斧、左手に扇を持つ。

木賊山(とくさやま)

  • 場所:仏光寺通西洞院、木賊山町
  • 特徴
    • 謡曲「木賊」にちなみ、わが子を拉致された翁が信濃の里で木賊を刈る様子に見立てる。

油天神山(あぶらてんじんやま)

  • 場所:油小路通り綾小路、風早町
  • 特徴
    • 天神を勧請して作られた山。
    • 朱の鳥居を建て、風早家に伝来した天神像を安置する。

曳山・鉾(ひきやま・ほこ)の情報

大型の「曳山(ひきやま)」や「鉾(ほこ)」の中から、特に特徴のあるもの。

岩戸山(いわとやま)

  • 特徴
    • 天照大神が天岩戸(あまのいわと)を開いた神話に基づいた造り。
    • 御神体は3体:中に天照大神、手力雄尊(たぢからおのみこと)の2体、屋根の上に伊弉諾尊(いざなぎのみこと)
    • 天井画:金地着彩の草花図は今尾景年の作品。前後の軒裏の鶺鴒図は中島華鳳の筆。
    • 懸装品:前懸は中国の段通、胴懸はインド絨毯。

鶏鉾(にわとりほこ)

  • 場所:室町通り四条下る、鶏鉾町
  • 特徴
    • 聖王の治下では訴訟がなく、太鼓に苔が生え、鶏が宿ったという中国の故事にちなむ。

南観音山(みなみかんのんやま)

  • 場所:新町通錦小路、百足屋町
  • 特徴
    • **「下り観音山」**とも呼ばれる。
    • かつては北観音山と一年交代で巡行していたが、明治以降は毎年巡行。

北観音山(きたかんのんやま)

  • 場所:新町通六角、六角町
  • 特徴
    • **「上り観音山」**とも呼ばれる。
    • 「くじ取らずの曳山」で、巡行の順番は24番と決まっている(後祭の先頭を行く名残)。
    • 楊柳観音像韋駄天立像が安置される。楊柳観音像には**「大佛師法橋定春」**の墨書がある(仏師による本格的な仏像である印)。
    • 山の上には松が立てられる(南北観音山が毎年くじ引きで松を立てる方を決める)。
    • 巡行時、新町通を少し北行きし、そのまま後ろ向きに下がってから、四条通で辻まわしで前後を変えて巡行する(北に向かって立つ観音像のため)。

あわせて読みたい記事

おすすめの書籍

今回のブログ記事前後の関連記事

この記事を書いた人
本サイト運営者

ロスジェネ40代の、あれこれ記録帳を運営しています。
京都市出身、現在は東京都江東区に住まい、妻と一緒に小学生&保育園の二人の子育て中。両親の介護で京都との二拠点生活です。
「野菜作りを楽しむ」をコンセプトにした家庭菜園や農体験の運営を仕事として10年やってきました。今は独立して様々な情報発信などのお仕事と、不動産の管理などをしています。

Posted by ロスジェネ40代の、あれこれ記録帳