京都と東京を往復する日々──90代の父の介護と「がん封じ」のお参り #918 介護振り返りnote114
京都に暮らす両親は、現在サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)で生活しています。
最近は、その両親の介護対応や面会のために、僕は東京から京都へ頻繁に足を運ぶ日々を送っています。
もともと30代までは出張の多い仕事をしていたし、京都には実家もあって宿泊の拠点があるので、移動そのものはそれほど苦には感じていません。
むしろ東京での生活から一旦離れることで、ストレスのリセットやちょっとした息抜きにもなっていて、心身のバランスを取る意味でも助かっています(笑)。
父の肺に見つかった小さな悪性腫瘍と現在の状況
父は現在90代に入り、身体全体の衰えが目立つようになってきました。
特に肺の状態については、2024年の時点で小さな悪性腫瘍(がん)が見つかっています。
当時は、転倒による外傷やコロナ罹患などが重なったタイミングで発見されたのですが、年齢のこともあり、特別な治療は行わず経過観察という判断がなされました。
診断してくださった病院の院長先生からも、「すぐに悪さをするような状態ではないし、精密検査や治療を始めること自体が、お父さまのストレスになりかねない」との説明を受けたのを覚えています。
それから1年以上が経過しました。
最近では足腰の衰えが進み、腫瘍マーカーの数値も少しずつ上昇。加えて、37度台の微熱が続く「腫瘍熱」と思われる症状も出始めており、身体がしんどそうに見える日も増えてきました。
以前は僕が面会に行くと、ベッドから起き上がって座って話をしてくれていましたが、今では寝たまま会話をすることも多くなっています。
それでも、手すりを使ってのすり足歩行はまだできているようで、エレベーターを利用して1階の食堂には自力で移動できているとのこと。少しホッとしています。

主治医の方針と、今後の介護の方向性
サ高住には週に一度、主治医の先生が往診に来てくださっていて、治療方針の確認も随時行っています。
当初からの方針通り、積極的な治療は行わず、あくまで「無理をせず、苦痛が出た場合には痛み止めなどで対処していく」という対応です。
「治すことを目指す」のではなく、「穏やかに過ごすことを第一に」という考え方には、家族としても納得しています。
因幡薬師(平等寺)へ、「がん封じ」のお参りに
そんな折、サ高住へ向かう途中に位置していたこともあり、京都・因幡堂(平等寺)へ立ち寄りました。
ここは「がん封じのお薬師さま」として信仰を集めているお寺で、京都十二薬師霊場の第一番札所でもあります。
平安時代から薬師如来をお参りする「薬師詣り」が盛んに行われてきた歴史あるお寺です。
■ 因幡堂(平等寺)
住所:京都市下京区因幡堂町728
アクセス:阪急烏丸駅から南へ徒歩5分
今回は「がんを封じてほしい」と強く願ってのお参りというよりも、父ができるだけ心穏やかに、安全に、負担なく過ごせるように……そんな思いで手を合わせてきました。
地元・京都という土地でできることを大切にしたいという気持ちもあって、今後しばらくは、他の「がん封じ」で知られるお寺や神社にも足を運んでみようかと考えています。
さいごに
介護や高齢の家族の医療をめぐる選択には、正解がないことも多いと日々感じています。
だからこそ、できるだけ本人の心身の負担を少なく、穏やかに毎日を過ごしてもらえるよう、家族としてできることをしていくつもりです。
また、京都での「がん封じ」巡りの様子も、折を見てこのブログで書いていけたらと思っています。

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