母の前歯が抜けた?介護施設からの突然の連絡と僕の対応記録 #903 mission099
2025年3月中旬の木曜日、母が入居しているサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)から、一本の電話が僕にかかってきました。電話の相手は、施設の介護管理者の方。
「お母さまが今日のデイサービスで、昼食中に前歯が抜けてしまったようです。」
高齢者にとって歯が抜けることは珍しくないかもしれませんが、突然の報告に僕は少し動揺しました。
詳しく聞いてみると、
- 上の前歯2本が抜けた、もしくは折れた可能性がある
- 抜けた歯は見つからず、おそらく飲み込んでしまった
- 見た目には違和感があるが、他の歯や歯茎で食事はできている
という状況だそうです。
母は現在、認知症の症状が進んでいて、自分で正確な状況を説明するのが難しくなっています。そのため、「歯が抜けた」と言っても、それが差し歯なのか本物の歯なのか、いつ抜けたのかもわからない状態でした。前歯なので見た目も変わってしまい、話しづらそうだと聞き、歯科受診の必要性を感じました。

往診してくれる歯医者の手配と僕の役割
ただ、歯医者に通うのは母にとって負担が大きく、継続的に通院するのも難しいため、サ高住の部屋まで来てくれる「往診歯科」を希望しました。しかし、施設側では手配できず、ケアマネージャーを通す必要があるとのこと。そこで僕から母の担当ケアマネに連絡し、往診歯科を依頼することに。
母の住まいは京都市下京区ですが、京都御所付近に拠点を持つ歯科医院が訪問診療を行っているとわかり、すぐに予約を入れてもらいました。僕もその予定に合わせて、東京から京都へ向かうことにしました。
最近は、こうした役割分担の流れも少しずつ慣れてきて、内科の往診や定期的な対応についてはサ高住のスタッフが調整・共有してくれています。ただ、今回のように「歯が抜けた」程度のことであれば、基本的にはケアマネと本人が中心となるため、僕が動いたほうが確実なのが現実です。
特に、今の担当ケアマネは迅速に対応はしてくれるけれど、べったりと寄り添ってくれるタイプではなく、母自身も短期記憶がほぼない状態なので、細かな説明や判断を任せるのは難しい。だからこそ、予定さえ立てば、僕が立ち会うのが一番安心なんです。
歯医者の往診と今後の治療方針
往診当日、対応してくれたのは感じの良い男性の歯科医師でした。診察の結果、
「元々、前歯はかなりグラついて弱っていたようです。そこに何かしらの衝撃が加わって折れた可能性が高いです。歯が見つからないということは、たぶん飲み込んでしまったのでしょう」
という診断でした。幸い、今はまだ食事ができており、周囲の歯も残っているとのこと。ただ、前歯がないと見た目の印象も大きく変わるため、「部分入れ歯」を作る方針になりました。
この日の診察では入れ歯製作のための機材がなかったため、まずは状態確認のみ。後日、型取りを行い、数回の微調整を経て入れ歯を完成させる予定です。
まとめ:離れていてもできる介護のサポート
高齢の親の介護では、急なトラブルがいつ起こるか予測できません。今回のように、「前歯が抜ける」という小さなできごとでも、実際には往診歯科の手配や移動調整など、多くの対応が必要になります。
離れて暮らす家族だからこそ、「動ける時に動く」ことの重要性を改めて実感した出来事でした。
あわせて読みたい記事
おすすめの書籍

今回のブログ記事前後の関連記事