両親の新たな暮らしへ——サ高住への準備と引っ越しまでの記録 #842【介護振り返りnote038】
2024年の年明け、京都市下京区にあるサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の2階にある2部屋を仮押さえしました。2月の入居に向けて、バタバタと新しい年がスタートしました。
当初は、母自身もまだ「自分ごと」として実感していない様子でしたが、実際に建物や部屋を見学してみると、意外にも良い印象を持ってくれました。その感想を父に伝えたところ、「それなら」と納得してくれ、いちおう了解を得ることができました。
父との話のなかでは、「あくまで母のために」という前提がありました。母が今よりも安全で穏やかに暮らせるなら、自分も一緒についていくという気持ちだったように思います。ただ当時の父は、毎日のようにビールを飲んでいたこともあり、しっかりとした会話ができるのは朝起きた直後くらいだったようにも感じています。
2部屋のうち1つは角部屋で、もう一方よりも少し広めの間取りでした。そちらを母の部屋にすることに決めて話を進めました。というのも、荷物の量を考えると母の方が多くなりそうだったこと、また父の足腰の状態を踏まえると、できるだけコンパクトなスペースで「つたえ歩き」しやすい部屋の方が安全だと判断したからです。広すぎると、手をつかむ場所がなくて転倒のリスクが高まるのです。

その後、マンションの担当者から説明を受けつつ、「シニア住宅紹介のお助けマン」さんにサポートしていただきながら、必要な手続きを一つずつ進めていきました。
- 2部屋分の予約申し込み書の提出
- 契約書・重要事項説明書の確認
- 家賃・共益費の支払い方法の確認
- 手付金の支払時期と金額の確認
中でも一番大変だったのが、現在の健康状態の情報引き継ぎでした。処方薬の内容も含め、介護保険の申請と同様に、かかりつけ医からの診断書類が必要だったのです。
つまり、引っ越しに際して父と母それぞれが主治医の診察を受け、必要書類を作成してもらう必要がありました。定期健診とは違うので、入居スケジュールから逆算し、僕が京都に行ける日を前提に予約を取りました。
父と母のコミュニケーションに課題があることも、主治医の先生に理解してもらい、午前に父、夕方に母と、時間を分けて診察の予定を組んでもらいました。
母は体が動くのである程度はスムーズに対応できましたが、問題は父でした。実家から徒歩3〜4分ほどの、東山の緩やかな坂道を登る道中すら、もう歩いて行くことができなかったのです。
そのため、わずかな距離でしたがカーシェアで車を借りて家の前まで乗り付け、父を乗せて病院へ移動しました。我が父ながら、ここまで衰えていたことに、正直ショックを受けました。
なんとか2人分の診察と必要書類の手続きは完了し、その情報はサ高住側に提出。施設側の審査も無事通過し、いよいよ正式な契約と引っ越しへと話が進んでいくことになりました。
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