#389 適応障害との向き合い方。診断から7年。働き方を見直して。

m3-f blogです。

この記事のPoint☆

・「適応障害」診断の記録とその後の経過について
・働き方を見直し克服できた適応障害
・コミュニケーションストレスなどに悩んでいる、対処法を考えている方に

7年前に診断を受けた「適応障害」。その後著名な方のカミングアウトや休養などのニュースでちらほら目や耳にする機会も増えてはきましたが、僕の場合はどうだったのか、働き方の見直しも含めて当時からを振り返ってみたいと思います。

2社目の勤続7年目で起こった適応障害

今の仕事(仕事内容ではなく働き方)に至るきっかけになったのが、2014年夏に診断を受けた「適応障害」という病気、というか症状でした。

当時は36歳
関西から東京に出てきて、2社目の勤続が7年目になっていた時でした。

1社目は6年勤めました。確かに自分の仕事への気持ちの入り方やこれまでを振り返って、5~7年目にターニングポイントが来ていることは何となく当時も感じてはいました。

確かにその年は仕事の調子(成果)も悪くなっていましたし、気持ちの入り方もその2~3年前からは弱くなっていました。それに加えて所属部署の人間関係もあったり、取り組んでいた仕事に集中できない感もありいろんなことが重なって迎えた春から夏。

僕の場合の当時の主な具体的な症状は

・憂鬱な気持ち
・不安感が強い
・過剰な心配、神経過敏
・頭痛
・睡眠障害(眠れない)
・動悸

でした。

そしてクリニックで受けた診断は「適応障害」。

適応障害ってなんなのか

適応障害は、

ある特定の状態や出来事(仕事上だと転勤や配転、新しい人間関係などが多い)によってその人にとっての主観的な苦悩(とてもつらく耐えがたい感じ)で、気分や行動面に症状が現れる
ストレス因により引き起こされる精神面・行動面の症状。
ストレス因は、重大な生活上の変化やストレスに満ちた生活上の出来事が多く、社会的機能が著しく障害されている状態。

というように定義・説明されたりします。

■抑うつ気分・不安・怒り・焦り・緊張
■飲み・暴食・無断欠勤・無謀な運転
■ドキドキ感・めまい・汗をかく
といった症状がみられることが多いようです。

統合失調症やうつ病とは違って、「ストレス因の除去」によって改善する・治るケースがほとんどで、そのための環境調整が対処の一番の方法だったりもします。

一般人口における有病率は2~8%と言われ、ストレス因の始まりから3か月以内に出現して、因子の除去後6か月以内に改善することが多いようです。

ただ、適応障害はその後の重大な病気の前段階、という位置づけでも見られるので、症状を発した初期の段階でちゃんと処方しておくのがなによりです。

僕の時は、前述の具体的症状など
「眠れない・イライラする・恐怖を覚える・不安がきつい」という情動面、行動面での支障が出ていたので、薬物療法も並行してしていただきました。
抗不安薬や睡眠導入剤の弱いものを処方してもらって落ち着かせていました。

適応障害の自覚症状のチェック

このメンタルクリニックさんの記事の中にある自覚症状。

ピックアップして僕の場合どれくらい該当していたか、まとめてみると、、

症状のケースごと大別分類どんな症状当時の自分の該当状況
抑うつ気分を中心とするケース気分の落ち込み
涙もろさ×
意欲低下
不安症状を中心とするケース動悸
焦燥感
神経過敏
緊張
怒り
身体症状を中心とするケース起床困難
頭痛
めまい×
倦怠感
腰背部痛×
感冒様症状×
腹痛×

もしも、この記事をご覧になっている方で自分がもしや、と不安に思われている方はどれくらい該当するかチェックしてみてください。

休職~退職~転職、そして働き方の工夫

2014年当時、結局薬物療法は根本解決になるわけではなく、症状を抑えてくれたという意味では効果はありましたが、根本解決になるための「環境調整」は、自分の中では会社の中での配転などではなく、「退職」でした。

ひとまず夏~冬までは何とか耐えながら働き、診断書も提出して、2015年1月から3か月間休職しました。

僕もそれによる心と身体の変化があるかなと少しは思いましたし、会社としても何とか回復して復帰ということを考えていただけたのだと思いますが、この休職期間は「焦燥感・不安・イライラ」を増幅するだけだったように、今になっては思います。

その場にいないのに頭を巡るのは仕事のことばっかり(笑)

・僕が今までやってたあの仕事は今誰がやってどうなってるんだろう。
・〇月ってことはそろそろあれをする時期だよな
・お客様にご迷惑かかってないだろうか
そんなことばかり考えてしまっていました。

リセットすべく、2015年に退職、そして4~6月の3か月間は休養

初夏から働きかけて、同業の仕事を取り組まれている、それまで好意にしていただいていた知り合いの代表の方にバックアップしていただき、2015年7月から、新しい職場で働き始めることができたのでした。

この時点で、仕方なかった点はあったとはいえ、僕の中で失敗したな、苦手だったなと思っていたことが、

・チームで事をなすこと
・連携、業務分担して成果に向かうこと
・複数名との(特に社内)相互コミュニケーション

でした。
ここを改善して気持ちが乗れば、未だ仕事はできる!という思いがあったので、2015年~2020年の(お世話になった会社は今は離れてしまいましたが)働き方として、ここを意識して取り組むようにしました。

★意識して というのは、できるように頑張るということではく、逆に、この苦手なことには取り組まない、としたことでした。

ありがたいことに特性なども理解していただき、自己完結できるプロジェクトや案件を中心に取り組んでいって遮二無二働きました。
そのおかげで、5~6年、薬で抑え込んでいた適応障害の症状は出ず、頼らずとも仕事も生活もできるように改善していけたのでした。

まとめと、次回に向け実は効果てきめんだった2つのポイント

という、今回は自分なりの働き方改革の一つのきっかけとなった「適応障害」の経験談でした。

働き方も多様になり、飛び交う情報も多く、ネットワークでどこへでもつながることができる今の世の中だからこそ、逆にストレス因(やそれを感じ取れる手段)も多くなり、精神・身体でいろいろな悩みや迷いを抱え込んでる方も多くなったのかもしれません。

適度な頻度で自分なりの働き方、ライフスタイルの経験や工夫を記録として残していきますので、何かの参考や元気になる一要素となれば幸いです。

次回は、実は今回書いた適応障害からの改善にひそかに貢献した2つのポイント

・農作業(園芸療法)
・コミュニケーション

についてブログ記事書いてみます。

この記事を書いた人
m3firm運営者

m3-f blogを運営しています。
京都市出身、現在は東京都江東区に住まい、妻と一緒に小学生&保育園の二人の子育て中。両親の介護で京都との二拠点生活です。
「野菜作りを楽しむ」をコンセプトにした家庭菜園や農体験の運営を仕事として10年やってきました。今は独立して様々な情報発信などのお仕事と、不動産の管理などをしています。

2024年2月22日

Posted by m3-f.site