#451 野菜作りの仕事を続けるターニングポイントだった2つの出来事【高校生からの手紙と適応障害】

m3-f blogブログです。
2010年から続けている今の「野菜作りサービス」の仕事。
心身共に疲弊しきって、「もうやめようかな~」と思ったこれまでの2度。そこで奮い立たせてくれた2つの出来事がありました。

この記事をこんな方に☆

・適応障害で悩んでいる、苦しんでいる方に
・家庭菜園、野菜作りとメンタルケア
・野菜作りの面白さ、楽しさ

先日書いた、原動力の一つとなった東日本大震災のことはこちらの記事で。

2013年。高校生からの手紙

2013年、今から9年前ですね。
僕は東京都港区、虎ノ門で貸菜園の運営の仕事をしていました。

秋にある学校の文化祭で、勉強したことを発表すると、僕たちのやってる菜園に、高校生の1班が見学に来たのです。
後日、その代表の生徒から、御礼の手紙を受け取りました。

当時、9年前の自分がフェイスブックに投稿していた記事を原文まま載せてみます。

【嬉しい手紙】
8月24日、虎ノ門でやってる菜園に、逗子の高校生4名が課外授業で来て、ボクたちがやってる都市型菜園の講習をしました^o^

最初はみな遠慮気味でしたが、講習後半は意見も出て、熱心に取り組んでくれました。

先日、代表の子から
「学んだことを文化祭で発表する」
と、御礼とともに丁寧な手紙が届きました。

最近は、ビジネスの場で、口頭か、文書といってもメールが多く、直筆の心がこもった手紙は、久しぶりに受け取った気がしました^o^

それと、ボクは農家ではないし、野菜の美味しさや収穫の量など、その道のプロフェッショナルには現時点ではかないません。
ですが、「都市菜園」という非常にニッチな市場ですが、その中では、感動も苦労も嬉しいことや難しいことも、4年間やってきて、いろいろ伝えられることはあるのかな、と思います。

それを少しでも、しかも若い世代がわかってくれた、嬉しい手紙でした^o^

投稿の中でも触れているように、当時の僕の悩みは、毎日畑で生産のための野菜作りをされてる農家さんの日々の頑張りに比べて、どうやっても追いつけないし、野菜作り・お客様対応・施設運営管理、しょせん会社員として働いてやってることへの無責任さとか、このままでいいんだろうか、、という感じのものでした。
でもこの手紙をもらって読んで、吹っ切れたというか、「これでいいんだ」「これを続けること事が大事なんだ」と思えたことを記憶しています。

9年経っても続けている、一つのきっかけとなった手紙でした。

もう、今では当時の高校生のみんなも立派な社会人。どんな大人になってるのだろう、どんな仕事をしてるのか。
名前も顔も忘れてしまいましたが、あぁあの時の!って、どこかで巡り合えたらいいな、と思います。

2014年。適応障害、複数コミュ障

ターニングポイント的なものって、続くときは続くもんで(笑)
その翌年の2014年です。

まずは適応障害

これは、当時の会社を辞めた要因にもなったのですが、仕事・人間関係・日常生活で心身のバランスが崩れてしまい、一時休職、医療機関から診断されたのは「適応障害」でした。
当時のことはこちらの記事でも書いていたので、ご参考までご覧ください。

ただこの時に医者から言われた、

今仕事でされている「農作業」は、適応障害や精神的にしんどくなってしまった人が、医療費をかけてでも向き合いたい自然と触れてほどよい時間のコミュニケーションがとれる活動なので、続けられるのであれば続けられた方が絶対良い!

という話がとても鮮明に思い起こされます。

ここから、

まず自分が克服したい。
次に、同じような境遇にいらっしゃる方に、素敵な活動なんだよと野菜作りを啓蒙したい。
小さな子供たちや、まだ野菜作りにこれから一歩を踏み出される方に楽しさを伝えたい。

という、野菜作りを通じたサービス提供により一層向き合っていこうと、方向性が固まりました。

次に、複数コミュ障

そして、これは突然発症したわけではなく、適応障害の治療中にわかったことが、自分が「複数コミュ障」の症状を抱えていたということです。

1対1に苦手意識を覚えないが、人が増えると話しづらい
3人までは良いけど4人になるとコミュニケーションがとりづらい
という感じのもの。

結局これも付き合っていかなければいけない症状で、そんな自分を理解できたうえでの仕事や、対人コミュニケーションの計画が必要なのです。

ここでも「野菜作り」に助けられました。
お客様との向き合い方、土や野菜、天気といった自然の現象と対話していく時間は、自分にとって必要なひと時となりました。

そんな2年間を経て、するとコロナ禍なんて、、

2013年、2014年に立て続けに起こった出来事を経て、人や会社以上に、この「野菜作りサービス」という仕事や事業に、感謝というか強い思い入れが生まれました。

弱った自分を助けてくれた活動だった、というような気持ちです。

なのでやめたくないしやめられない。
高校生からの手紙をもらった時に思った、

「これでいいんだ」「これを続けること事が大事なんだ」

というまさにそのままで、農作物を生産する農家を向くんじゃなくて、この菜園や野菜作りを自分が楽しみながら場と機会を提供して情報発信していく、ある意味「史上最強の素人ファーマー」を目指すというか。
これが、やっててやりがいもあるし心地よい。

だから、自己満足の野菜作りで全然いいかな~と思っています。
その体験できた一次情報が、たぶん同じようにやってる人やこれから始める人たちにとってはとても重要なはずなので。

そうして迎えた2020年からのこのコロナ禍は、生活様式の変化とかいろいろありますけど、自分の中では特に何も変わらない、逆に後押しもあった社会の変化だったかなぁ、と約2年を経た今では感じています。

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この記事を書いた人
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京都市出身、現在は東京都江東区に住まい、妻と一緒に小学生&保育園の二人の子育て中。両親の介護で京都との二拠点生活です。
「野菜作りを楽しむ」をコンセプトにした家庭菜園や農体験の運営を仕事として10年やってきました。今は独立して様々な情報発信などのお仕事と、不動産の管理などをしています。

2024年4月13日

Posted by m3firm