#864 mission060 【2024年3月29日 金曜日】プロ野球開幕戦の夜、父からの突然の電話【介護振り返りnote】
2024年3月29日、金曜日。この年のプロ野球が開幕する日でした。
たまたま妻の知り合いから東京ドームの観戦チケットをもらい、家族4人でナイター観戦へ。息子が応援している阪神タイガースの応援席から、試合を楽しみました。

試合後、水道橋から江東区の自宅に戻ったのは22時半頃。
そのとき、突然スマホが鳴りました。画面に表示されたのは、入院中の父の名前。驚いて慌てて出ると、「もしもし」と父の声が聞こえてきました。
父は2月27日にサ高住で転倒し、そのまま病院に搬送。コロナ陽性となり、面会もできないまま隔離されていました。食事も介助も拒んでいて、どんどん弱っていく父の様子を、僕たちは報告でしか知ることができませんでした。
スマホは、もともとサ高住に置いたままでしたが、後から病室に届けてもらったんです。けれど、父自身は動けず、スマホは病室の引き出しの奥で電源を切ったまましまわれていたはず。
それが突然、父が自分でスマホを充電して、僕に電話をかけてきた。信じられない気持ちと、少しだけうれしい気持ち、でもなんとも言えない不思議な感覚が入り混じった会話でした。
「電話がなくなってしまって、それでテストでかけてる」
「お母さんあいつあかんわ、よろしく頼むわ」
「犬が死んだって言って、それをかなしんでた」
内容はちぐはぐで、妄想のような話も混じっていました。飼っていた犬が死んだというのは現実ではなく、父の混乱の中で出てきた言葉。でも、そんな中でも母のことを心配する気持ちが伝わってきたのが印象的でした。
どうやら、父は病室で自力でスマホを探し出し、充電して通話できる状態にしたようです。
1か月以上の入院生活、そして当初見られていたアルコールの離脱症状も少しずつ落ち着いてきたのか、最近では:
- 食事を少しずつ摂れるようになってきた
- 点滴が外れた
- つなぎの服から普通のパジャマに着替えられるようになった
と、回復の兆しも見えてきました。
翌日の3月30日(土)は、母の整形外科の診察日。京都の病院まで行く予定にしていたので、父の病室にも立ち寄るつもりでした。電話で感じた父の変化を、実際にこの目で確かめたい。そして、しばらく会っていない父と母を面会させる機会も作りたいと考えました。
また、このタイミングで、施設の担当ケアマネージャーさんとやり取りを行い、現在「要支援1」の父の介護保険認定を「要介護」に変更申請する話が持ち上がりました。見た目にも明らかに衰えた父に対して、より柔軟で適切な介護サービスを受けられるようにするための大事な手続きです。
父の様子を一番よく理解してくれているケアマネージャーさんに、病院での調査と申請をお願いすることにしました。
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