#862 mission058 父の面会で感じた現実と、退院後の行き先についての悩み【介護振り返りnote】
久しぶりに父と面会をしたとき、その姿に衝撃を受けました。想像以上に衰弱し、以前の元気な様子は見る影もありませんでした。
退院後の生活について検討するため、病院の先生や施設の方、ケアマネージャーなど、さまざまな方に話を聞き、相談を重ねました。
病院の院長先生からの説明
父の入院先の病院で、院長先生から現在の状況について説明を受けました。父が入院するきっかけとなったのは転倒によるケガでしたが、現在は外傷自体は治癒しているとのこと。しかし、その後の経過には深刻な課題があるようです。
- 認知症の検査(長谷川式スケール)で「8点」と診断され、高度な認知症の状態。
- 食事がうまく摂れないため、リハビリが進まない。
- 3月4日から現在まで、点滴で栄養補助を続けている。
- 命に直結する緊急状態ではないが、日常生活の自立は難しい。
- 現状では、元のサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)に戻るのは困難。
- 今後はケアマネージャーを中心に、退院後の療養施設や転院先を検討するべき。
サ高住の施設長とのやり取り
父が契約しているサ高住の施設長にも相談しました。現在、父の部屋は空けたままにしていただいています。
- 医療対応も可能な施設のため、受け入れが「まったく不可能ではない」。
- 胃ろうの対応にも実績がある。
- 最終的には家族の判断に任せるとのこと。
ただ、施設長の「受け入れられないわけではない」という表現が、僕には「できれば避けたい」という本音に聞こえてしまい、不安が残りました。
ケアマネージャーとの相談
続いてケアマネージャーさんとも面談しました。父と面識ができてからまだ1ヶ月半ほどですが、とても親身になって対応してくださっています。
- 入居中のサ高住は、一般的な施設よりも医療的サポート体制が整っている。
- 本当に受け入れが難しいのかどうか、施設側としっかり確認するべき。
- まずはサ高住への復帰を目指し、それが難しければ次の施設を検討するという段階的な対応が望ましい。
悩みながらも、父の気持ちを尊重したい
それぞれの立場で親身にアドバイスをいただきましたが、僕自身の気持ちが不安定だったこともあり、すべてを素直に受け止めきれない面もありました。
父の意向を大切にしたいという気持ちはあるものの、今の父は自分がどこにいるのかすら認識できておらず、会話も成り立たない状態です。退院先を決めること自体が難しく感じました。
もし東山の実家に戻るというのであれば、多少なりとも「帰ってきた」という感覚はあるかもしれません。でも、入居してまだ10日しか経っていないサ高住に戻ったところで、それを「自宅」と認識することは難しいのでは…という不安もあります。

面会で見えた父の様子と、今後についての思い
何度か面会を重ねる中で、父は病室での生活にある程度慣れ、落ち着いた様子も見られました。
- 病室で横になっているのが楽。
- 院長先生や看護師さんがとても親切にしてくれる。
そんな父の様子を見て、無理に動かすよりは、いまの環境で穏やかに過ごしてもらったほうがよいのでは…という気持ちにもなっています。極端な話ですが、この病院で最期を迎えることになったとしても、それはそれで穏やかな選択なのかもしれない——そう思う自分がいます。
家族としての決断は簡単ではありませんが、「父にとって一番穏やかな場所はどこか」を軸に、もう少し悩みながら考えていこうと思います。
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