#852 mission048 父の引っ越しと静まり返った実家──初めて感じた不思議な一夜【介護振り返りnote】
父の引っ越しが完了したのは、2024年2月15日。母に続き、父も無事にサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)へ入居しました。この日は、父の入居後の様子を確認するため、僕も京都にもう一泊。

両親が揃って出て行った実家に、僕ひとりが残る夜。
長らく続いた家族間のコミュニケーションのストレスからようやく解放されて、「やっとひと息つけるかも」と思っていたんですが、いざ一人になると、何とも言えない空虚な気持ちに襲われました。
リビングにあった、父が毎日座っていた座椅子ももうありません。
ほんの数日前まで、いつもそこにいた人がいないだけで、空間の意味が変わってしまう。静けさが心に沁みて、どこか虚脱感すら感じました。
夜になってもなかなか眠れず、ようやく少しうとうとできたのは深夜3時過ぎ。
でも、結局5時には目が覚めてしまいました。
疲れているはずなのに眠れない、そんな不思議な一夜でした。これまで積もりに積もった心身の疲労は、そう簡単には取れませんね(笑)。
母は2泊目、父は1泊目。
サ高住での生活は、今のところ大きな問題もなく進んでいるようです。
この日は施設の責任者とも話をして、東京に戻る段取りを進めることにしました。
サ高住での暮らし:父の“晩酌”と生活サポート
父の入居初日から持ち込んでいたのが「ビール」。
施設のルールでは明確に禁止されていなかったので、夕食後の軽い晩酌程度ならOK、という確認を取っていました。
実家での生活中、父はストレスもあって飲酒量が増えていたように思います。サ高住では環境も変わるし、少しは落ち着くかもしれません。冷蔵庫には、スーパードライ、低アルコールビール、ノンアルコール飲料などをバランスよく入れておきました。
それから、日用品の補充についても考えなければなりません。
サ高住では、医療的な対応は看護師さんが、介護保険が適用される部分はヘルパーさんが対応してくれます。食事は3食、食堂で提供されます。
ただし、それ以外の生活用品や嗜好品の手配は原則、家族の役割。
僕は東京在住なので、今後は実家に来たときに持ち込むか、ネットで注文して宅配してもらう形になりそうです。
ただ、ここでひとつ問題が。
サ高住は「賃貸マンション形式」なので、各部屋にインターホンがあります。でも、
- 母は耳が遠くてインターホンの音が聞こえない
- 父は足腰が弱くて、インターホンまでたどり着けない
ということで、今後は宅配物はすべてフロントを経由し、スタッフの方に部屋まで運んでもらう形にしました。施設側とも確認済みで、柔軟に対応してもらえそうです。
父への介護サービスは?今後の見極めポイント
父はまだ「要支援1」という介護区分。母のように介護保険を使って施設内ヘルパーさんのサービスを受けることは難しいため、自費でのサポートを検討する必要があります。
特に気になっているのは次の3点:
- トイレの使用頻度が多く、清掃が必要そう
- 一人での入浴はおそらく困難
- 洗濯をきちんとこなせるか不安
現時点では、父がどこまで自立して生活できるか、施設のスタッフにも様子を見てもらいながら判断していくことにしました。
両親がサ高住に入居し、実家に一人で泊まったこの夜は、これまでの生活との切り替えを強く意識させられる時間でした。
これからは遠距離での見守りや支援が中心になりますが、できるだけ安心して暮らしてもらえるように、できることを少しずつやっていこうと思います。
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